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デザイナーの労働環境について

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デザイナーの労働環境

デザイナーの労働環境について考えてみる

デザイナーのみなさんは元よりこれからデザイナーを目指す方が気になるデザイナーの労働環境について書きたいと思います。

私はもうかれこれ14年以上、デザイナーとして働いてまいりました。労働環境はどうかと言われたら、とてつもないブラック企業でございます。自律神経失調症やうつ病の割合もかなり高くまともな働き方をしたい人にはまるでお勧め出来ない業種です。なぜ続けてるのかと言えば、デザインが好きなのと、これしか生きる術がないからにほかなりません。

実際にどのくらいか

最近は電通の新入社員の自殺問題から、社長がほんの少しだけビビリだしたのと、世の中が売り手市場になり、労働環境が著しく悪い今の会社は、なかなか就職先として選んで貰えなくなった事で少しずつ改善はしていますが、実情はブラック企業そのものです。実名で公表して訴えてやろうかとも考えますが、それは機が熟すまでお預けとして、その一方で新人のコ達には、知る術なく騙されて可哀想とも思います。

世の中的には、予てより言われている過労死ラインの100時間や先程例に挙げた電通自殺事件(うちの社長は事件そのものを平気で笑ってました。)で100時間残業という一つの指標が出来ています。そして、何を血迷ったか、政府が推し進める日本の働き方改革でも100時間未満を例外として認めるなどと言っていて悪しき日本の労働文化の塊がそこに見て取れます。

残業時間

そして私の最大の残業時間はといえば、以前の会社ではクソ真面目に残業時間を全て記録していた(いま思えばこれこそ正しい経営者)のでその時を基準にしか算出出来ませんが、月の所定労働時間が180時間程度に対して残業時間だけで200時間を越えていました。紐解いて考えて行くと、1日の定時が9:00~17:30で休憩1時間を挟むので、7.5時間。この時の会社は土曜日は休日ではなかったため1週間に6日ありました。ここから7.5時間×6日×4週間=180時間ですね。180時間は普通です。そして200時間÷6日÷4週間=8.333時間になります。つまり計算上、毎日終電か、もし早く帰る日があった場合は他の日に徹夜している計算ですね。ちなみに200時間は少なく見積もってなので、220時間から250時間の月もザラでした。この時期はチーフデザイナーに昇格しやる事が増えすぎて部下も6人いた為、必死に働いていましたね。1日の睡眠時間は3時間か無眠です。ちなみに残業代は全くのゼロ。休日出勤もほとんどしていたのですが、救いなのは休日出勤の場合は7時間おきに4000円程出る事でした。半年おきのボーナス時期に還元され、休日出勤の手当だけで40万円ほどだった事を覚えています。

そして本題はここから。今の会社はもっと酷いです。前の会社で250時間だったのに対して、体感ではその1.5倍から2倍ですね。ホントに酷い時は1ヶ月以上休みがない上に、1週間完徹続きで、1日の睡眠時間30分ないくらいな日々が8年以上続きました。

この2年くらいは最初に記した通り、電通事件や採用売り手市場の流れを受けて、何故かフレックス制度がなくなり1日12時間労働に切り替わりました。1日12時間じゃ問題の解決になってませんね。しかし社長の主張は、これで徹夜は無くなったo(`・ω´・+o) ドヤァ…!です。そりゃ10年で社員数が一向に増えないし、入社しても半年後には4人は辞める理由(ワケ)です。

ちなみにこんなに働いても、業績悪過ぎてこの8年くらいはボーナスはゼロです。

以上、私の会社の現状でした。

さいごに

ここまでの話を、デザイナーを目指すひとはひとつの指標にしてください。そして考えてください。それでもデザインしたいかを。

なんて、ちょっと脅してみましたが、クリエイティブを捻出するには気力と体力が必要な事も確かではあります。

しかし安心してください。うちの会社みたいな企業が半数ですが、こんなブラック企業だけじゃなくなってきています。最近は土日祝休みで、残業時間も1ヶ月20時間以下なんてザラです。問題なのは、こんなブラックな企業の社長達は、自分の会社がブラック企業だって事に気付いてないと言う事です。そんな企業には絶対に入社してはダメですよ!

近年は企業の口コミサイトなんてものがあるのですが、うちの会社は酷い書かれようだったので、社長が自作自演で自画自賛のカキコミしてました。そんな事もあるのでネットの情報は鵜呑みにしてはいけません。もっと言うと常に求人募集をしている企業と若者が活躍してる事を売りにしてる企業はやめましょう。

残業代ゼロ、休日出勤ゼロこの時点で気づいてください。残業代も休日出勤手当も払えない企業は儲かってない証拠です。イコール長く居ても昇給も賞与も期待出来ません。24時間戦えますかの時代は終わったのです。しかしうちの社長のように、24時間戦かうべしとか考えているバブルの産廃の様な人間は未だにいます。そういう会社に就職しない事が撲滅に繋がるかと思います。

これからデザイナーを目指す方はちゃんと夢を叶えられる企業探しを頑張ってください。一部の腐った企業の為に、デザイナーという素晴らしい職を諦めるのだけは悲しいです。

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